『月がきれい』感想

埼玉県川越市を舞台に中学3年生の恋愛模様を描いた「胸がきゅんきゅん」する作品です。監督は『Angel Beats』、『暗殺教室』などを手がけた岸誠二氏。ハイテンションギャグに定評のある岸監督ですが、今作では純粋な恋愛モノに舵をとっています。

あらすじ


純文学が好きな安曇小太郎は文芸部の部長を務め小説家を夢見ている。そして走ることが好きな水野茜は陸上部で短距離走者として部活動に励んでいる。そんな二人はクラス替えで同じクラスとなり、互いに意識し始める。中学3年生となった小太郎と茜の卒業までを描いた物語。

感想

主人公の安曇小太郎は小説家・太宰治を愛し、作中では度々彼の名言を引用しています。その熱の入れようは自身が執筆する小説のペンネームを「安曇治」とするほどです。

一方の水野茜は陸上部に所属する走ることが大好きな少女です。人への気配りができ、容姿は可愛らしく異性から人気もあります。

そんな彼らは自分の気持ちを人に伝えるのが苦手でどこにでもいるような中学生です。二人が付き合い始めても時には嫉妬し、また時にはケンカもします。しかしながら話数を重ねるごとにお互いの心のなかを埋めていく心強い存在となっていくのです。

今や中学生でもスマホを持つのが当たり前の時代で、調べたいことがあれば「検索」で済ませられるし、リアルの友人には恥ずかしくて相談できないことでもネットの匿名掲示板などで簡単に相談ができます。そして友人や付き合っている人ともLINEで簡単にやりとりができるのです。今どきの少年・少女たちならこういうコミュニケーションをとるだろうなという岸監督・製作サイドの意図が見てとれます。

しかしながら、時代が変わっても大切な人に想いを伝えるならメールでも電話でもなく、自分の声で直接相手にぶつけることが一番だと小太郎は理解したのでしょう。最終話では少しづつ成長してきた小太郎を垣間見れたことが印象的でした。


この作品は観る年代二よって見方が変わってくるでしょう。10代なら小太郎と茜に感情移入し、大人なら岸監督のように親戚の子を見守るような気持ちで観るはずです。見方は違えど、どの年代でも楽しめる作品だと思います。これを観れば太宰治が「I love you」を「月がきれい」と訳した意味が理解できるはず!

ちなみにエンディング中のLINEのやりとりは最終話で伏線回収されます。エンディング後にはショートアニメもありますので、最後まで見逃さないようにしましょう。

最後に

今回、『月がきれい』を観るきっかけとなったのは、埼玉県川越市を舞台にしていたからです。ここは私の出身地であることから作品の世界観にとても没入しやすかったです。この作品で興味を持った方は川越を訪れていただけると幸いです。

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